産業医科大学 産業保健学部 
広域・発達看護学 松浦祐介

福岡県臨床細胞学会 会長挨拶

 この度、2018年(平成30年)4月1日より福岡県臨床細胞学会会長を拝命しましたので皆様にご挨拶申し上げます。

 福岡県臨床細胞学会(旧日本臨床細胞学会福岡県支部)は1982年(昭和57年)の老人保健法の制定を機に1985年(昭和60年)に成立し、長い歴史があります。現在までの会長(支部長)は発足から2008年までは柏村正道先生(産業医科大学医学部産科婦人科学教授)、2009年から2018年まで加来恒壽先生(九州大学大学院医学研究院保健学部門教授)が務められ、両先生のご尽力により本会は発展してきました。また、医師会員・技師会員の皆様の臨床細胞学に対する熱意・研究・実践によるところが大きいと思われます。さらに、関連学会・医師会・行政機関などの支援も本会の発展に大きく貢献していただきました。

細胞診は様々な臓器における悪性腫瘍のスクリーニング(がん検診)・診断・治療効果の判定など医療行為の中で欠かすことのできない極めて重要なツールです。なかでも精度管理は重要であり、科学的な見地からも細胞診に関わる業務を見直す必要があります。医療を取り巻く環境は年々変化し、また複雑化してきています。近年では新しい細胞診断技術や細胞診標本の免疫染色、また分子標的治療における検査など今までの形態学とともにさらに新しい技術・知識が導入されてきています。我々は様々な課題や多様なニーズに対応していく必要があります。   

 2018年(平成30年)1月時点での会員数は医師会員124名、技師会員399名の計523名であり、全国の中でも有数の会員数の多い地域です。本会は「福岡県における臨床細胞学の発展と普及を図る」ことを目的とします。子宮頸がん検診を中心としたがん検診の推進、細胞診断学の発展、研修会を中心とした会員相互の連携・レベルアップ・若手の育成などにより地域医療・福祉に貢献できるように努力する所存です。

今後とも会員の皆様方のご支援、ご指導を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

2018年(平成30年)4月1日 

産業医科大学 産業保健学部 広域・発達看護学  松浦祐介